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2025年度第2回研究会(1/24)「東アジア小農社会の身分と差別」へのおさそい

 2026年1月24日(土)、アジア民衆史研究会2025年度第2回研究会を開催いたします。

会場・オンラインのハイブリットでの開催です。

ご参集のほど、よろしくお願いします。

テーマ「東アジア小農社会の身分と差別」

概要

日にち:2025年1月24日(土)

時間:14:00~ 18:40 ※開始時間が変更になりました。

場所:明治大学駿河台キャンパス リバティタワー12階1124教室・Zoom(ハイブリッド)

主催:アジア民衆史研究会

報告

山内民博「近世朝鮮地方社会における白丁の位相 —18世紀後半〜19世紀初頭の屠漢・泮人をめぐる紛争事例から—」

関口博巨「「悪しき道々の者」の世界 ―日本近世の身分と差別―」

コメント

岸本美緒氏

タイムスケジュール

  • 14:00 開会の挨拶、注意事項の説明
  • 14:10 第一報告(山内氏)
  • 15:20 第二報告(関口氏)
  • 16:40 コメント(岸本氏)
  • 17:20 総合討論

参加費(レジュメ代)

  • 会場参加:500円
  • オンライン参加:無料

申込方法

申込にはGoogleフォームを使用します。参加を希望される方は、下記URLをクリックし、Googleフォームにメールアドレス等をご登録ください。どなたでもご参加いただけます。


2025年1月23日(金)17時までに招待メールをお送りいたします。

注意事項

  • 申込は1月22日(木)までにお済ませください。
  • 皆様の参加形態の事前把握のため、会場参加であっても事前申し込みをお願いします。なお、会場参加で申し込まれた場合でも、当日にオンライン参加に変更することは可能です。
  • 報告者の研究成果を剽窃するなど、研究倫理に反する行為を行わないことを求めます。
オンラインでのご参加にあたって
  • ホストが認めた者以外の録音・録画は禁止となっています。
  • 会の運営に支障をきたすと判断した場合、ホストの権限で強制退出させる場合がございます。  

趣旨文「東アジア小農社会の身分と差別」

近世の被差別身分に由来する日本の部落問題は、当事者・関係者たちの長い闘争と戦後社会の民主化によって少しずつ解消されてきた反面、近年は差別を見えにくくしてしまう「無化」の問題も指摘されている(黒川みどり『被差別部落認識の歴史 異化と同化の間』岩波書店、2021年)。直近の選挙において排外主義的な主張が目立ち、外国人差別の助長が懸念されたが、これを「無化」の帰結と捉えるならば尚更深刻である。どんな対象に向けたものであれ、社会的差別は、その実態への認識が薄まれば、いとも簡単に再生産されてしまう。いま歴史にさかのぼって、私たちが自らの脚下を顧みる必要性は、以前に増して高まっていると言えよう。

本企画は、東アジアという場において、おもに近世の被差別身分の実態を捉えようとするものである。

中国・朝鮮・日本の伝統社会は、いずれも小農社会と言われる。東アジア近世の共通要素としてこれを重視する宮嶋博史によれば、人口の増加と開墾の進展によって、17世紀ごろまでに、領主層による大規模直営地がなく、自家労働力で独立した農業経営をおこなう小農を主たる構成員とするような社会が形成された(宮嶋博史「東アジア小農社会の形成」溝口雄三ほか編『アジアから考える6 長期社会変動』東京大学出版会、1994年)。この小農をマジョリティとする社会の中で、特定の生業に従事する人びと、芸能者、流民などが異化され、差別の眼差しが向けられてきた。

大きくはこのように整理できるとしても、被差別身分を取り巻く状況は地域ごとに異なっている。例えば、日本近世史の分野においては、身分的周縁論が提起されて以降、多様な周縁的身分の存在形態、その集団化の様相や国家権力との関係が明らかにされてきた。しかし近世日本のような身分≒社会集団というあり方は、流動性が高く、身分が個々人の従属関係に規定される清代中国には当てはまらないという(岸本美緒「明清期の身分と日本近世の身分」『部落問題研究』195、2011年)。同じ小農社会でも、村落のあり方、人の移動や身分の流動性などはそれぞれ異なり、それが社会秩序のあり方、被差別身分の存在形態に影響を与えている。歴史の実態に分け入り、それぞれの政治的・社会的状況の中でどのように被差別身分が存在していたのかを比較することで、東アジアにおける差別の時代性や地域性の理解を深めていく必要があろう。

そこで本企画では、山内民博氏(朝鮮史)、関口博巨氏(日本史)に報告を、岸本美緒氏(中国史)にコメントをお願いした。活発な議論を期待したい。

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