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『アジア民衆史研究 第9集 他者をめぐる空間認識 II』

アジア民衆史研究 第9集 2003年度テーマ 他者をめぐる空間認識 II 東アジアにおける民衆の世界観(3) 靱矢嘉史「2003年度趣旨文 他者をめぐる空間認識 II」 (第1回研究会) 中嶋久人「『「大東京」空間の政治史』を読む」 梅田定宏「コメント:「『大東京』空間」をどう考えるか? ──中嶋久人氏の報告を聞いて ──」 (第2回研究会(大会)) 河西英通「北方地域認識と日本海開放論 ──1920・30年代の「裏日本」「東北」「北海道」と東アジア──」 阿部安成「植民地観光のなかのナショナリティ:20世紀初頭の朝鮮というフィールド」 鶴園裕「コメント:阿部安成・河西英通両報告へのコメント ──もしくは今後のアジア民衆史研究会の進路をめぐって──」 曽山毅「参加記:阿部安成氏の報告について」 齋藤悦正「参加記: 03年度第2回研究会に参加して」 (第4回研究会) 吉澤誠一郎「清末時期の瓜分論にみる国土認識」 (第5回研究会) 太田出「清朝の版図・王権と関帝崇拝 ──乾隆帝の十全武功と関聖帝君の顕聖をめぐって──」 (2002年度第5回研究会) 齋藤悦正「岸本美緒著『明清交替と江南社会──17世紀中国の秩序問題──』を読む」 米谷均「岸本美緒著『明清交替と江南社会』を読んで」 <お詫び> 134ページからの2002年度第五回研究会報告 齋藤悦正氏「岸本美緒著『明清交替と江南社会──17世紀中国の秩序問題──』」の原稿が、全文別の原稿と入れ替わっていました。
・既に論集をお送りした皆様には、正しい原稿を早急にお送り致します。
・5月30日販売分以降には、正しい原稿を差し込みの形で添付致します。
ご多忙の中ご寄稿頂いた齋藤悦正氏、並びに既に論集をご購入頂いた皆様に、編集担当より深くお詫びいたします。 書誌情報 2004年5月25日発行 
B5版/151ページ
 日本語・ハングル・中国語(繁体字)目次
 装幀:田村亜紀子


2004年度テーマ 移動・接触からみる空間認識:東アジアにおける民衆の世界観(4)

移動・接触からみる空間認識 アジア民衆史研究会では2001年度以来、中長期的なテーマとして「東アジアにおける民衆の世界観」を掲げている。空間・時間・人間に関わる意識総体を<世界観>として把握し、そこからアジア地域における民衆の主体形成の問題を検討することを課題としている。 このテーマのもと、2001年度は民衆の<世界観>の一側面として「君主観」の問題を取り上げ、続いて2002年度・2003年度は、「他者をめぐる空間認識」の問題を取り上げた。民衆は自らの所属している空間をどのように認識しているのか、という問題意識のもと、2002年度は大きく視野を広げ自己と他者との関係の中における空間認識を検討した。さらに2003年度には特に権力関係の中での空間認識の問題を検討し、支配層と民衆との認識のズレの問題について検討することが出来た。また、「境界」というものがアプリオリに存在するのではなく、「他者」との出会いを通じて形成されていくものであること等についても、幅広い議論をすることが出来た。 しかし、一昨年度及び昨年度における空間認識というテーマは、アイデンティティの問題に回収される可能性があるという問題点が浮き彫りとなった。また、「空間」というものを、日常的な空間から、宇宙や世界といった意識的にしか理解出来ない空間、さらには「国民的共同体」といった仮想的空間にまで幅広く設定したために、議論の焦点が絞り切れないという問題が生じた。 そこで本年度は、昨年度までのテーマである空間認識の問題を継承しつつも、より焦点を絞り、さらに具体的なものとして「移動」の問題に着目したい。移動の結果として起こる接触の場面は、空間認識という視点から見れば「対面空間」と言うことも可能である。移動によって生じる接触は、それまで保持していた<世界観>の変容を迫りうる。あるいは接触により、それまでの<世界観>をさらに強固なものに再編していくことも考えられる。「対面空間」すなわち出会いの場面でどのような認識が形成され、あるいは変容を遂げるのか。移動・越境・接触の場面での<世界観>の形成と変容に着目することで、こうした問題に迫ることが可能であると考える。 またここでは、「国家を背負った人間同士の接触」という認識を前提とせずにひととひととの接触による<世界観>の形成過程と変容を検討し、その経験がさらに意識・移動(実践)...

活動:1991年〜2003年

1991年 19世紀における東アジア地域民衆史の相互研究を目的として発足 日韓交流を行う 1993年 南京にて中国南京大学歴史研究所とのシンポジウム 1994年 早稲田大学日本史学専修公開講演会 「18~19世紀近代移行期の東アジア民衆像」 1995年 8月1日~7日 韓国・中国訪問 韓国 歴史問題研究所・中国 北京大学社会科学院・南京大学・復旦大学と交流[会報創刊号] 8月12日 アジア民衆史研究会講演会 中国 南京大学 張憲文氏「『民国時期』民衆史研究の課題」 新井勝紘氏「九七国際シンポ計画と中国・韓国学会の意向」 12月1日 会報創刊号発行 1996年 8月3日 プレ・国際シンポジウム開催 「18-19世紀近代移行期における東アジアの民衆像」 12月1日 会報第3号発行 1997年 4月26日 国際シンポジウム準備報告会[会報第4号] 7月1日 会報第4号発行 8月1日 論集第3集発行 8月2日・3日 国際シンポジウム 「18-19世紀近代移行期における東アジアの民衆像」 9月3日~6日 事務局・ワーキンググループ 台湾訪問 台湾大学・台湾中央研究院と交流、霧社事件史跡巡検 12月1日 会報第5号発行 1998年 4月1日 会報第6号発行 4月25日 国内シンポジウム支援報告会 杉仁氏報告 8月1日 国内シンポジウム 「近代移行期 東アジアにおける政治的中間層の成立」 8月1日 会報第7号発行 8月6日~13日 代表・幹事によるベトナム訪問 ハノイ国家大学歴史学部と交流など 12月1日 会報第8号発行 1999年 3月1日 論集第4集発行 7月1日 会報第9号発行 8月7日 国際シンポジウム(ソウルシンポジウム) 「東アジア地域における国民形成と民衆」 8月8日・9日 甲午農民戦争史跡フィールドワーク 11月1日 論集第5集発行 2000年 2月1日 会報第10号発行 7月1日 会報第11号発行 7月29日 国内シンポジウム 「東アジア地域における国民形成とジェンダー」 2001年度 2001年度テーマ 君主観と主体の形成:東アジアにおける民衆の世界観(1) 3月1日 会報第12号発行 4月 第1回研究会:須田努氏報告 ...

2003年度テーマ 他者をめぐる空間認識 II :東アジアにおける民衆の世界観(3)

一昨年来アジア民衆史研究会は、中長期的テーマとして「東アジアにおける民衆の世界観」を掲げ、アジア地域における民衆の空間・時間・人間に関わる意識総体を〈世界観〉として把握し、そこから民衆の主体形成の問題を検討していくことにした。この〈世界観〉とは「人々の発言、行動、経験や実践を支え、規制すると同時に、人々の発言、行動、経験や実践によって創出される認識枠組」であるとの共通認識が一昨年、昨年度の方針において得られている。 以上の方針のもと、一昨年度は主体形成と権威のあり様との関連性を明らかにすべく民衆の君主観について取り上げ、昨年度からは人々が空間をどのように意味づけているか、という空間認識の問題を検討している。 ここでいう〈空間〉とは日常空間のみならず、意識的・仮想的空間も含んでいる。人々は〈空間〉を通して世界で起こるさまざまな事象を受け止め、意味づけようとする。そしてこの空間認識に従って人々はさまざまな実践をなしていく。しかし同時に人々の実践は場の構造を変化させ、前提であった空間認識の変容へとつながっていく。空間認識とは人々の実践を規定する認識枠組であるが、そこには人々の主体的な営みによって変容する可能性が常に内在しているのである。 昨年度は近代移行期のアジアにおける〈他者〉の問題に着目し、さまざまな形で創出・変容する自/他の境界認識の様相を明らかにした。本年度も引き続き〈他者〉をめぐる空間認識を取り上げるが、本年度は18世紀から20世紀初頭までを視野に入れ、特に人々が空間認識を形成し変容させていく際に陰に陽に影響を与える種々の権力の動きに留意しながら検討していくことにしたい。 確かに人々が抱く空間認識は多様性に富んだものである。ただしそれは国家や資本主義が人々の生きる空間に対して持つ力が弱いことを示すわけではない。人々の生きる空間にはしばしば政治的に不平等・不均衡な関係が発生し、経済的な搾取も行われる。むしろ権力や秩序によって空間編成が強固に押し進められる、換言すれば〈支配〉側の空間認識が圧倒的な力を持って人々の前に立ち現れてくる、そういう状況で生きなければならないからこそ人々は多様な空間認識を生み出すのである。 権力・秩序が境界を設定することで空間を切り分け、自/他を措定して意味づける場合、一定の価値基準によって空間を編成し、序列化する形をとる。これはいつの時代に...

『アジア民衆史研究 第8集 他者をめぐる空間認識』

アジア民衆史研究 第8集 2002年度テーマ 他者をめぐる空間認識 東アジアにおける民衆の世界観(2) 中嶋久人「2002年度趣旨文 他者をめぐる空間認識」 (第1回研究会) 檜皮瑞樹「幕末箱館における「空間」の変容 ―イギリス人アイヌ墳墓盗掘事件をめぐって―」 (第2回研究会(大会)) 大内雅人「明治前期における府県分合問題について ―会津「若松県」を事例に―」 外村大「植民地期朝鮮人の「在外朝鮮人論」」 田崎公司「参加記:大内雅人報告傍聴記」 李英美「参加記:外村大氏の報告について」 戸邉秀明「参加記:「空間認識」を対象化するための設定をめぐって」 (第3回研究会) 藤谷浩悦「清末民初、湖南省長沙の祭祀と民衆 ―城隍賽会の中止をめぐって―」 (第4回研究会) 石居人也「「都市」という時空/「故郷」という時空~成田龍一『「故郷」という物語 都市空間の歴史学』を読む~」 吉田正高「成田龍一『「故郷」という物語』 another dimension 4A(mAsAtAkA) mix ―書評にかえて―」 成田龍一「感想:五年を経ての『「故郷」という物語』」 (2001年度第5回研究会) 月脚達彦「近代朝鮮の開化運動における文明と民衆」 書誌情報 2003年5月30日発行 
B5版/138ページ 
日本語目次 
装幀:田村亜紀子

2002年度テーマ 東アジアにおける民衆の世界観(2):他者をめぐる空間認識

昨年来、アジア民衆史は、中期的テーマとして、アジア地域における民衆の「意識」総体を「世界観」として把握し、そこから民衆の主体形成の問題を検討していくこととした。この「世界観」については、昨年の方針において、「人々の空間・時間・人間に関わる意識の総体を指すものと、とりあえず、定義したい。そうした世界観は人々の発言、行動、経験や実践を支え、規制すると同時に、人々の発言、行動、経験や実践によって創出される認識枠組である」という共通の認識を得ている。その上で、昨年は、「一般に人々の主体形成は、権威のあり様と密接な関連をもっている。そうした権威の形態の一つとして存在するのが、君主である」という認識のもとで、君主観をとりあげ、それがいかに民衆の主体形成を規定しているとともに、民衆の側から逆に君主観総体を構成するかを検討してきた。 本年度のアジア民衆史研究会は、昨年来の「世界観」に対する検討を継続しつつ、新たに、他者を意識することによって、どのような空間認識が創出され、想起され、変容していくのかという問題をとりあげる。近代移行期においては、ウェスタンインパクトによって、いやがおうでも、空間認識が世界全体を対象とするようになったといえよう。ただ、この空間とは、現実の民衆が生活し活動することによって創出されていく場であるとともに、民衆の活動が規定されている認識枠組でもある。 通常、このような空間のありかたは、民衆の意識総体の前提であるがゆえに、逆に強く認識されえない。しかしながら、他者を意識することにより、それぞれの空間の固有なありかたが強く認識されてくる。人は、みずからと強く結びつけられていると感じていたものとは違う、他者としての人・もの・文化などに向き合わざるを得なくなる。このことは、一面では、自/他の境界を創出するとともに、さらに、その自/他の境界をこえる可能性を生み出すことにつながっていくであろう。 もちろん、他者に向き合ういうことは、それぞれの場において、多様な過程を生みだしていく。そして、この、他者を意識することによって、民衆の空間認識は、創出され、想起され、変容していくのである。この、他者を意識することによって、強く認識される空間認識の多様なあり方を、近代移行期の世界観総体の構造を理解していく一環として、検討することにしたい。

『アジア民衆史研究 第7集 君主観と主体の形成』

アジア民衆史研究 第7集 2001年テーマ 君主観と主体の形成 東アジアにおける民衆の世界観(1) 金井隆典「主旨説明」 岸本美緒「清朝皇帝の南巡と民衆」 奈倉哲三「諷刺眼維新変革―民衆は天皇をどう見ていたか―」 山本陽子「絵巻における天皇の描かれ方―平安朝から近代まで―」 須田努「趙景達氏『異端の民衆反乱』に見る東学民衆の君主観」 高島千代「安丸良夫氏の研究における民衆運動と「世界観」の形成」 須田努「深谷克己氏の研究から見た幕末期民衆の君主観」 靱矢嘉史「討論要旨」 書誌情報 2001年5月1日発行 
B5版/38ページ 
日本語・韓国語・中国語目次